
この記事では

公務員を退職する時期は何月ころがいい?
誰に伝えればいいの?
辞めることを伝えるタイミングはいつがベスト?
そんな悩みについて解決していきます。
僕は消防士として働いてきましたが、辞めるときにはすごく悩みました。
自分にとって納得のいく形で辞めるのって難しいんだな・・と思いました^^;
そんな僕自身の経験も踏まえて、この記事では
- 公務員を辞めるまでの流れ
- 上司に退職を伝えるタイミング
- 退職時期の決め方
などついて解説していきたいと思います。

目次
退職までの流れ

退職までの流れは、大きく分けて6つのステップです。
- 退職を決意する
- 上司に退職を伝える
- 課長から人事へ伝わる
- 退職届などを提出(退職の3週間前から1ヶ月前)
- 課・係に退職することを報告
- 業務の引き継ぎ

服務規程を確認しよう
公務員はすぐに辞めることはできません。
『退職する◯◯日前までに退職を申し出ること』といった形で、服務規程に明記されています。
自治体によって伝える期限や相手なども違うので、退職を申し出る前に服務規程は必ず確認しておきましょう^^
公務員を退職するタイミング
僕は退職してからというもの、

といった内容の相談を受けることが多くなりました。
人によって、事情や背景が違うので迷っている理由はさまざまです。
でも、僕は辞めるのに良いタイミングは一つだけだと思っています。
それは”覚悟”ができたときです。
ぶっちゃけ、役職や在職年数なんか関係ありません。
僕が考える”覚悟”というのは、
- この先の出来事の責任をすべて自分で取ること
- 自分の足で新たな道を歩くと決意すること
- 公務員の肩書きを捨てたことを後悔しないこと
これらのことを他の誰でもない、自分の意思で決意するということです。
逆にいえば、どこかで引っかかりを感じたり迷うのなら、今は辞めるタイミングではないのかもしれません。
あとになって後悔する可能性がとても高いです。
ましてや、ノリや勢いといった”その瞬間の自分の感情”で決めるものでは決してありません。
なにか新しいことを始めるのにはとてもエネルギーが必要です。
気持ちが半分の状態で次のことを始めても、そう上手くはいきません^^;
いいスタートを切るにはエネルギーを集中させる必要があります。
そして、そのためには 自分で覚悟を決めて「やるぞ!」と気持ちが前に向いている状態が望ましいわけです。

職場に辞めることを伝える時期はいつ頃?

一般的には1〜2ヶ月前に伝えればいいと言われているようですが、実際は仕事の引き継ぎなどもあるのでもっと早い方がいいです。
それに、人事異動のことなどもあります。
どうしても、伝えるのが辞める直前であるほど、職場にかける迷惑は大きくなってしまいます。
そんな事情から、 3ヶ月〜6ヶ月前くらいの方がベターだと思います。
職場の誰に伝えればいい?
結論から言えば、所属の課長に伝えれば、そこから人事課などに話を通してくれます。
ただ、 実際には直属の上司(係長など)を通じて課長に伝えた方がスマートです。
役職を飛び越して伝えると、「自分を飛び越して大事な話をされた」と直属の上司の気分を損なうことになりかねません^^;
なので、 組織体系にのっとった形で話を通したほうがスムーズかつ円満に退職することができるんじゃないかなと思います。

退職の時期はいつがいい?

年度末で辞める(3月末)
ひとつめは ”年度の切り替えに合わせて退職する” パターンです。
公務員は4月から始まり、3月までがひとつの年度です。
一つの区切りとしてちょうどいいこともあって、このタイミングで辞める人は多いです。
また、 年度が切り替わるタイミングで人事異動により人員が補充される可能性が高いため、周囲にあまり迷惑をかけずに済むというメリットがあります。
ボーナス時期(6月末 or 12月末)
ふたつめは ”夏と冬のボーナスをもらって退職する” というパターンです。
公務員は、6月と12月にそれぞれボーナスが支給されます。
このボーナスが支給される月をもって退職するという人も結構います。
また、12月なんかは”一年の区切り”という意味でもちょうどいいのかもしれません^^
それ以外
あとは”上にあげた2つのもの以外”のパターン。
これは、もうそれぞれの人の事情に応じたタイミングですね^^

【消防署の場合】辞める理由と伝えるタイミング

ここからは僕の個人的な考えです。
これまで見てきたパターンを元にお話します。
消防士の場合、退職を伝えるのに良いタイミングは”退職の理由”にもよるのかな・・と思っています。
ホントにざっくりとですが
「人間関係など職場に行くのがツラい」→ 2〜3ヶ月前
「他都市の消防への転職」→ 内定後、2ヶ月〜6ヶ月前
「家庭の事情など」→ 2ヶ月〜12ヶ月前
といった感じでしょうか。


【理由1】人間関係など職場に行くのがツラい <2〜3ヶ月前>
退職を早く伝えることのメリットは、早い分だけ業務の引き継ぎや、残った仕事を終えるまでの時間を十分に取ることができます。
また、人事異動も考慮してくれる場合が多いです。
そのため、異動したばかりの部署でまだ会ったばかりの上司に退職を伝えなくてはならない・・といった可能性も減ります。
しかし、早く伝えることには大きな問題点があります。
それは、”退職を伝えたあとに周囲と気まずくなる可能性が高い”ということ。
「??・・そんなの全然気にならないニャ」
という鋼のメンタルの持ち主もいると思いますが、もともと人間関係などで悩んでいる人は、こういったことを気にする人が多いと思います^^;

そんな理由から、 人間関係などで悩み退職すると決めた場合は2〜3ヶ月前くらいが妥当じゃないかなと思います。

【理由2】他都市の消防への転職 <内定後→2ヶ月〜6ヶ月前>
消防署で働いていると「他都市の消防」に転職する人が少なからずいます。
これに関しては、内定をもらい、そこに行くことを決意した時点で、なるだけ早めに伝えるのが良いんじゃないかなと思います。
この一番の理由は単純で人事異動を考慮してもらうためです。
消防署では人事異動の際に、資格と階級で人員を配置することが多いです。
異動してきたばかりの人が退職したら、そこに穴ができるわけです。
その点、早めに伝えておけば、仮に人事異動の対象になったとしても、辞めることを考慮した配置になる可能性が高いです。
ちなみに、他業種に転職する場合と比べて「他都市の消防」への転職は周囲からの目も温かい気がします。
というか、結構よくあることなので慣れている部分もあります^^;
なにより、 「消防がイヤになったから辞める」というわけではないことが大きいのかなと思います。
なので、転職を伝えてからの気まずさはそんなに気にしなくていいんじゃないのかなと思います。
そんな理由から円滑に次のステージに進むためにも、決意をしたら早めに伝えることをおすすめします^^
【理由3】家庭の事情など <2ヶ月〜12ヶ月前>
3つ目は 家庭の事情などで退職するパターンです。
これは例えば
- 地元に戻って両親の世話をするため
- 家業を継ぐため
などといった、もはや他人にはどうすることもできない理由です。
これは覚悟が決まったときが伝えるタイミングです。
心配されることはあれど、必要以上に引き止められたり追求されることは少ないんじゃないかなと思います。
それがど公務員を辞めなくては実現できないものなら、なおのこと。
急な事情で辞めなくてはいけないパターンは仕方ありませんが、もし近い将来に家庭の事情で退職を考えている場合は少し早めに伝えたほうが後々スムーズにいくんじゃないかと思います。
【事例】トモの場合はこんな感じでした
参考になるかはわかりませんが、少しだけ僕が退職したときのお話をします。
僕は2020年1月末に退職しました。
もともとは2019年12月に退職する予定でしたが、そのときに抱えていた仕事の関係で1ヶ月延期することにしました。

そこからさかのぼること、10ヶ月前・・。
僕は 2019年3月に直属の上司(係長)に退職する旨を伝えました。

といつもとは違う、ただならぬ雰囲気を演出してみました。
・・が、向かった先は喫煙所。
いつもの”喫煙所への誘い文句”みたいになってしまったことに気づきました。笑
ちなみに、このときは 「退職を考えている」ではなく、「今年いっぱいで退職して、地元に帰ることにしました」とハッキリとした意思を伝えました。
後日、係長をとおして課長に退職する旨を伝えて、軽い面談へ。
面談の内容は、退職の理由、退職してからどうするのか(仕事はどうする的な話)、退職時期の話といったものでした。
そのとき考えていることをありのまま伝えただけですが、一つだけ意識したこと・・
それは、 「辞めることを迷ってる」と取られるような言葉は使わず、「辞める決意はすでに固まっている」と伝わるような言葉を選びをすることでした。
僕の場合は”地元に帰るため”という事情だったので、それほど強くは引き止められませんでした。
むしろ、それ以上に僕のこれからのことを心配してくれていることが伝わりました。
その面談後は、課長から他の管理職や人事に話をとおしてくれたようです。
これで、人事異動に引っかかる心配もほぼなくなりました(0%ではないけどw)
退職を半年後にひかえた2019年7月頃から、職場の同僚に退職する旨を伝え始めました。
僕の場合は、一斉に伝える前に、前もって一人ひとりのスキを見計らって、こっそり挨拶をしに行きました。
これは好みの問題かもしれませんが、理由は2つありました。
「一斉に伝えると、そっけない感じがしてイヤだなー」というのと、「これで関係が終わるわけじゃないから、ここはちゃんとお礼を言ってケジメをつけておきたいな」と思ったからです。
結果的に全員に挨拶するのには1ヶ月以上かかりました^^;

そして、退職の1ヶ月半前からは庶務と調整しながら退職に関係する書類を何枚か書きました。
退職届もこのときに書きました。
ちなみに健康保険の切り替えのことなんかもこのときに知りました。笑

そして、最後の当直日が明けた朝に全職員の前で挨拶をして15年の消防人生を終えました^^
辞めるときに大切なこと
僕もそうだったように、誰しもが職場を辞めるときにはすごく悩むと思います。
でも、そのときに

なんて気持ちは持たず、社会人としてできるだけ職場に迷惑かけずに辞めることが大切なのかなと思います。

この記事が少しでも参考になればうれしいです^^